『悪食王』

常に耳には無数の悲鳴が届き、瞼の裏にはそれぞれの命が最後に見た夢が駆け巡る。
心配するな。お前たちがこの星に残した想いはどんなに不味いものだろうと俺が全て喰ってやる。
大丈夫、今更なにを喰ったって腹を下したりしない。多分。

破葬神話の世界では亡くなった命は全て終わりの概念である彼、レヴァイアの意識を静かに経由してお星様になります。
彼からすればまるで24時間365日休み無く視界の真横で鮮明な一人称視点の音声付き残酷映像を流されているようなもの。
それでも潰れず意気揚々と彼が自我を保っている理由は何を差し置いてもこの世界で仲間と共に生きることが楽しいから。
あと本人も言ってますが生まれた時からこうやってこの世の負を受け止め続けているので単純に慣れちゃってるのかも。多分。

2014/02/17


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