用語集【英数字】
2月14日
通称「バレンタインデー」。日頃感謝してる人や好きな人に想いを込めてチョコレートを渡す日。男から渡しても女から渡してもOK。
なお、「日付」という概念が無かった時期に生まれた者たちはこの日を勝手に自分たちの誕生日と定めて祝い合っている。カインの誕生日も後にルシフェルが勝手に2月14日と定めてお祝いした。
破葬神話 Complete Story 【01:胸焼けするほどの愛を捧ぐ:後編】より:
「それ、俺に?」
「あ……。うん……。あ、あのね。カインって自分の誕生日、分かんないでしょ? バアルとレヴァ君もそうなんだけど、だからあの二人バレンタインデーを自分らの誕生日ってことにもしてるんだ。実はアタシのパパとママもそうしてた。だって身近な人に感謝する日だから、みんながみんなに感謝してお祝い出来るからちょうどいいじゃんってことで。それで今日はあんなにディナーも豪華にしてたのよレヴァ君。これ此処だけの話ね。身内だけでやってきたことだからさ。で、えっと、それで……」
目を泳がせながらも一生懸命に想いを伝えようと努めるルシフェル。その表情を見てやっと話を聞く気になってくれたのか、カインは変に口を挟もうとはしなかった。
「それで?」
「ああ、うん。だからこうなりゃアンタの誕生日も今日にしちゃえってアタシ勝手に決めちゃった! アンタ興味ないかもしんないけど、アタシは、ちゃんと祝いたいから。な、なんかもう本当はもっと色んな意味を込めてプレゼント渡したかったんだけど気持ち悪いとか言われるのは心外だから、とりあえず、誕生日祝いってだけにしといたげる……!」
「俺の、誕生日祝い……?」
想像もしていなかった言葉なのだろう。あんなにルシフェルをおちょくっていた姿は何処へやら、カインはすっかり神妙な顔つきになってしまった。
ちなみに:
破葬神話世界におけるバレンタインデーの由来は「到底叶わぬ恋をド根性で成就させた女神様の誕生日にあやかって2月14日は男女の愛の誓いの日になった」というもの。この女神というのは他ならぬジブリールのこと。
つまり:
「日付の概念が出来上がったところで自分たちの誕生日を勝手に定める」<「つまりこの日は女神様の誕生日でもある」<「あやかろうってことで2月14日は日頃の感謝を伝えるバレンタインデーと名付けられた」という流れである。何事も適当なのが彼らの良いところ。
3月14日
通称「ホワイトデー」。バレンタインデーにプレゼントをくれた相手に心を込めてお返しをする日である。
破葬神話 Complete Story 【02:彼は形にする術を知らない】より:
「なんだよ、その『ホワイトデー』ってのは」
今聞いた話に納得がいかず眉間にガッツリ皺を寄せるカイン。バレンタインデーの存在を知らなかった彼だ、当然セットであるホワイトデーの存在も知る筈がなかった。
「だからぁ、ホワイトデーって言って一部地域ではその日バレンタインデーにチョコくれた女の子へプレゼントを返してあげる習わしがあるんだよ。で、カインもルーシーに何かお返しやったらどうだって、俺たちからの粋なアドバイスだ!」
ねっ、とレヴァイアが目配せをすると玉座に深々と腰を下ろしたバアルも迷わず頷いてみせた。
ちなみにこんな余談もあり:
3月14日は女帝ルシフェルの誕生日でもあります。ルーシーは主要メンバーの中で誕生日がはっきりしている数少ない女の子。