用語集【ま】

魔界

最下層に位置する荒れ果てた世界。以下World Guideと同文。

物語の中心地。赤い月に照らされ常に夜を保っている世界。主に神へ反逆した悪魔と呼ばれる奇怪な姿をした種族が帝王サタンを希望と崇め、破壊神レヴァイアに守護されながら魔王バアルの指揮に従い気侭に暮らしている。神が創造に失敗した生き物を放り込むことも多く、そんな事情を皮肉って魔界を『神様のゴミ箱』と呼ぶ者もいる。

神の加護が一切ない過酷な環境におかれた最下層の世界ながら食料や物資を自力で充実させることに成功しているため住人たちはみな気楽。住めば都と口を揃えている。なお、悪魔たちはお祭り好きな気質ゆえ彼らの住む街では年がら年中色んなイベントが催されているとか。

備考:
・悪魔たちはみな魔界の一角に発展させた街にて仲良く日常生活を営んでいます。
・お酒と煙草と結婚に年齢制限がなかったりと色々な規律がとことん緩いことで有名。
・魔王様たちは街全体が見渡せるよう高台に築いたお城で暮らしてます。
・神様のゴミ箱だけあって大罪人を収容する牢獄施設も此処に存在する。
・荒れ果てた大地ながら観光名所いっぱいあります。

魔界観光名所

そのまんま魔界にある観光名所のこと。街や城はもちろん、血の巨大湖や愛のストーンサークル、なんなら牢獄の入り口なんかも見に行って楽しい場所だと思います。
魔界はとても広いので他にも色んな名所がありますよ。是非一度おいでませ。

魔剣

聖剣の反対で悪魔に属する者の加護を受けた剣は全てこう呼ばれている。ただし天使に対し特別に絶大な効果を発揮したりはしない。これは悪魔たちが特別に天使を憎んでいないがゆえ。なので魔剣は名の禍々しい響きとは裏腹にただ純粋に強度や威力が加護のない剣より遥かに高いのが特徴。

余談:
そういえば主要悪魔メンバーの中にちゃんとした剣を振ってる人っていませんね。

破葬神話で街と言えば魔界に広がる街のこと。城壁にぐるりと囲まれているのが特徴。設計者は魔王バアル。限られた物資と己の知恵と能力を頼りに天界から追放され悪魔となった者たちが荒れ地に自力で築き上げた城塞都市である。面積は大体440km2ほど(多分)。商業も農業も盛ん。名所も多い。

街MAP:
街の見取り図
「なんだこれ分かり難い見取り図だな!」とカインも絶句なルーシー作の見取り図を頼りに街をご案内します。

中央通り:
魔王バアルの城と帝王サタンの城(現在は女帝ルシフェルの城)を繋ぐ大通り。街で最も人通りの多い道であり、商業施設や娯楽施設も此処に集中している。煙草屋さんのお店もこの通りの近くにあります。人通りの多さといい有事の際は避難経路にもなる事情といい街の実力者である彼が中央通り近くに店を構えていることは住人たちの大きな安心に繋がっています。

始まりの噴水:
街の中心に設置されている巨大な噴水。街を建造する際、水源を無事に確保できた記念に造られたもの。以来この噴水は数千年間ずっと澄んだ水を噴き上げて人々の目を楽しませている。最近ではライトアップ機能も追加されたとか。

時計台:
千年くらい前に噴水近くに建てられ朝の6時から6時間おきに鐘の音を鳴らして悪魔たちに時間を教えてくれる親切かつ美しい建物。時計もイマイチ読めない&体内時計もなかなか怪しいカインは日常生活においてこの鐘の音をとても頼りにしているとか。

中央公園:
始まりの噴水を囲んでいる大きな公園。みんなの憩いの場。大通りで遊び疲れたら此処で一息入れましょう。ちょっと風変わりな木々や草花が目立つ植物園エリア、ちょい過激な遊具(傾斜が半端ない滑り台とか威力のあり過ぎるシーソーとか)が並ぶ遊園エリアなど様々な施設があります。イベントが開催されていることも多いです。

霊園:
生を全うした仲間たちの墓が並ぶ広大な霊園。夢半ばに散り、流れ星となって旅立った者たちの名は一人も欠けることなく此処に刻まれている。元々は小規模な場所だったのだが数千年にも及ぶ長い戦争がこの霊園の規模を広げてしまった。悲しい場所ながら景色の美しさは随一。人々が欠かすことなく供養と手入れを続けている証です。

牧場地帯:
ロテとロトが管理運営していた一角。肉や魚を製造し魔界の食を一手に支えている大事な場所。管理運営していた二人が亡き後も加護された機械は止まることなく可動を続け魂を持たない食用の生き物を製造している。

いかがわしいエリア:
お察しください。魔界だけあってちゃんとそういう一角もあります。子供は行っちゃダメ。一応この一角は四方を塀に囲まれていて入り口に見張りの悪魔もいるから間違えて入ることは多分ないと思うけれど気をつけましょう。ちなみに此処へ行こうとしてカインはルーシーにこっぴどく叱られたことがあります。

その他:
ルーシーってば書き忘れていますが他にも街には農園地帯やら地下施設やら酒蔵やら小規模ながら遊園地なんかもあったりします。

備考:
本編から街の情報に関する部分を抜粋しました。

第一章【10:呼び声が聞こえる】より
 黒い木造建築やレンガ建て建築が立ち並ぶ少し古風な匂いのする街並み。人間界でいうところ中世ヨーロッパの風景を全体的に黒くしたような、または年がら年中ハロウィン色に染まっているような……と言ったほうが分かり易いかもしれない、そんな造りだ。
 遥か昔、荒れ地が広がるばかりのこの世界で先人たちは酷く限られた材料と己の力を頼りに生活必需品を製造した。道を囲む街灯が少し歪な骨組みをしているのもそのためだ。あれは、戦地で拾い集めた天使の死体を焼き、残った骨を加工し組み立てて作られたものである。
 使えそうなものは何でも使っちゃえというサバサバした思考にのっとってこの禍々しい街は出来上がった、という歴史をルシフェルは簡単にカインへ伝えた。
「どの家も揃って黒っぽい外装してるのはそもそも魔界で採取出来る材料が黒いからなのよ。近年じゃ人間界から材料パクッてきて色んな家を建ててるみたいだけどね。手間が掛かるから、こだわる一部の人しかやらないみたい」
「成る程。悪魔だから悪魔っぽい街を作ろうと思って作ったわけじゃなく必然的に禍々しいデザインになっちゃったってことか。でもだからって天使の死体の骨使って街灯作るってスゲーな。誰が最初に考えたんだよ」
 これ骨なのか、感心しながらカインが街灯を見上げる。
 ルシフェルには、言えなかった。この街灯は悪ノリ大好き適当大王の父サタンが提案したものだとは、とても言えなかった。

Complete Story 【03:私よ貴方の色に染まれ】より
 此処、魔界には自分たちで築いた文化の他、人間界で繁栄した古今東西のあらゆる知識も取り入れられている。ゆえにファッションの幅も無限大。時代関係なく自分が刺激を受けた文化に身を染める者、何者にも影響されず我が道に走る者、ファッションリーダー的な存在を追う者と楽しみ方はそれぞれだ。

味覚障害

カイン「なんも味がしねぇわ」

彼は数千年に及ぶ拷問の影響で味覚も少しばかり鈍っているらしい。おかげで多少の失敗料理も「美味しい」と言って食べてくれる。

ミカパパ

著者が付けた初代ミカエルの通称。父親と息子で全く同じ名前ですから区別しようと思いまして。作中で実際に彼をこう呼ぶ人物はいません。

何もないこと。数字の0(ゼロ)と同じ意味。魂がいつか帰る場所。

無痛覚

カイン「少しも痛くないわ」

その通り何も痛くないこと。数千年に及ぶ拷問の影響で痛覚が完全に麻痺してしまった彼は肉体的な痛みに一切反応しない。