用語集【は】
破壊
創造と再生と修復の反対語。なんらかの形で影響を与え本来の形を損わせること。
破壊神
破壊や終わりや絶望といった負を担う神レヴァイアを指す蔑称。本人がこう呼ばれることを快く思っていない&下手すると機嫌を損ねる為、直接的に彼を「破壊神」と呼ぶのはほぼ敵である存在のみ。
役割:
破壊神の役目は終わりの概念そのものであること。そして生を全うしこの世界を去った魂の存在を記憶すること。つまり破壊神レヴァイアは『誰にも知られずに死ぬことを万物平等に許さない。その死を忘れてもやれない』。彼は誰が何処で死のうと必ず察して名を記憶し、その死を悼んで新たな旅立ちを見送る。
それはつまりどういうことか:
死者の思念と個々が最後に瞼へ焼き付けた光景を受け止めてしまう定めを負っている、ゆえに彼は天文学的数字の死をその身に受け止め続け背負っているということになる。死者一人一人の全てを背負う――これがとても常人には耐えられない負担であることは想像に難くない。
備考:
彼の存在が無ければ世界は『絶望』という負の概念を失い世界を世界として機能させるための『終わる』という始まりと同等の重要な現象を失うとされている。しかし暗部を一手に担う役割からレヴァイアが受ける精神への負担は酷く重い。
始まり
三人の神が目を覚ました瞬間のこと。戻る場所が無いこと。最初。起源。光。中心。終わりの反対。
破葬
破壊し、跡形もなく消し去って葬る事。創造主と破壊神レヴァイアにのみに許される破壊行為の名称。
破葬学園
破葬学園とは、破葬神話の登場人物たちによる学園パロディのこと。舞台背景は謎だらけですが、なんかとにかく皆が学園生活をエンジョイしています。
登場キャラクター:
▼学生一同
ルシフェル(主人公)
順風満帆な学生生活を送る華の女子高生。そんな彼女の唯一の悩みは勉強嫌いの彼氏が度々留年の危機に見舞われることと母親リリスの方に気のある素振りを見せること。
カイン
ルシフェルの家に居候中の勉強嫌いなイケメン学生。読み書きなんか特に絶望的で校長にも「せめて文字くらい読めるようになれ!」と毎日ガミガミ怒られている。けど本人は全く気にしない。ちなみに学食での注文は毎日カツ丼大盛り一択。たまにラーメン。なんたって野菜嫌いなので僅かに混入している野菜は全部ルーシーかミカエルに食べてもらっているらしい。それとサタン先生に拾われるまでは1000年以上どっかの牢獄に入っていたという噂。
ミカエル
文武両道な優等生なんだけど何か少しズレてる残念な男子学生。保険医バアルさんの大ファンゆえ指にシャーペンの先がちょっと掠った程度の些細な怪我を負っては大喜びしぃの、ここぞとばかりに「消毒してくださーい!」と保健室に駆け込むのが日課。大の動物好きなので飼育委員もやっています。ちょっと天然なのがタマにキズだけど心の優しい青年。
バズー
学園を代表するヤンチャ坊主。チビのクセに飲酒喫煙に居眠りの常習犯。あまりのだらしなさに優等生な姉から毎日怒られてる。ヨーフィと仲良し。二人でやたら遊び回ってる。
デイズ
学園を代表する優等生。真面目すぎる性格ゆえに男子たちの適当さが許せず説教ばかりしている。口癖は「ちょっと男子ぃ~!ちゃんとやりなさいよ!」。でも可愛げない子と思いきや家庭科教師のレヴァイアに切ない片思いをしていたりする。
ヨーフィ
やれば出来る子と言われ続けている隠れた大器な学生。先生たちに媚びを売るのが上手いので基本的に授業態度は悪くないんだけども、どうにもこうにもラファエル先生の授業しかちゃんと聞かないのが玉にキズ。どうでもいいけど日々バズーと一緒に身長を伸ばす方法を探っているらしい。
ミカエルの兄弟11人
ただのガヤ。基本的にみんな素行は悪い。
ジブリール
校則違反のパーカーを着てフードを目深に被った姿がトレードマークの美少女。身体が弱くて休みがちゆえ単位が足りず留年し続けてるとの噂あり。現在はもっぱら三ヶ月に一回の頻度で登校。いざ学園にやって来ると勉強そっちのけで人目も気にせずレヴァ先生に迫り続けるわ過去に何かあったやら校長先生を邪険にして蹴りを入れたりと大暴れ。でもって満足すると保健室へ行ってそのまま誰にも見られずに早退するのがいつもの流れ。まるで嵐のような子である。
▼教師一同
ラファエル(数学教師)
ドS気質な眼鏡着用の数学教師。わざと難しいにもほどがある問題を出しーの生徒が「分かんない~!」と苦悩する顔を見るのが楽しみらしい。ついでに異常な地獄耳ゆえ授業中に私語を放とうものなら超高速で百発百中のチョークを飛ばしてくる。当たると痛いなんてもんじゃない。とにかく厳しい性格。だけど喧嘩がめっぽう強いから誰も逆らえない。そりゃあもう校長ですら彼には逆らえない。
アザゼル(理科教師)
ド天然な理科教師。基本的に真面目ではあるんだけど、のんびりした口調でたまに突拍子も無いことを口走る(主に下ネタ)。本人に悪気は一切無し。あと温和な性格だけど悪戯して顔のマスクを取ろうとするとガチギレするので要注意。ちなみに部員が一人もいない軽音部の顧問でもある。
サタン(体育教師)
親バカな体育教師。生徒からはサッちゃんとかパパさんの愛称で親しまれてる明るく楽しい先生。だけど激しく娘贔屓なのが玉にキズでもって娘の彼氏カインにはやたら厳しく当たる困り者。「あの野郎、柔道やらラクビーの授業の時は明らかに俺を殺しにかかってきてるような気がしなくもない」とカイン談。
レヴァイア(家庭科教師)
授業しながらちゃちゃっとクッキーとか作って生徒に振舞ってくれる粋なお兄さん。料理だけに留まらず手芸なんかもとってもお上手。明るい性格も相まって学園の人気者。ただし、学園世界でも怒らせたら一番ヤバイ男なので要注意。特に元カノの話は絶対にタブー。過去に何があったやら、元カノの話題が出ると一気に態度が豹変する。
バアル(保険医)
男なのに学園のマドンナ的存在な眼鏡着用のセクシー保険医。保険医なのにドS。おかげで恐れ多くて保健室は生徒たちにとって非常に近寄りがたい場所と化している。ついでにクールな顔をして勤務態度はとても不真面目。いないと思ったら保健室のベッドで普通に居眠りしてることも多々。だけど根は寂しがりなのでいざ保健室を訪ねると案外上機嫌に迎えてくれる。
アスタロテ(社会科教師)
世の中の諸行無常を熱く語る教師陣の紅一点……なのに学園内で旦那と堂々イチャツイてばかりいるから男子生徒たちからは羨望の眼差しではなく冷めた目を向けられている。本人は「夫婦が仲良しで何が悪いのさ!」の一点張り。生徒として学園に在籍している我が子バズーとデイズから「もうやめてくれ」と嘆かれても気にしない。
神様(校長先生)
「我は偉いんだぞ」が口癖の学園長。個性強過ぎて思い通りにならない学生と教職員一同を見て溜め息する毎日。怒ると光る、だけど喜んでも光る、悲しくてもお腹が減ってもお腹がいっぱいになっても光る、何かにつけて光る眩しい御方。アンタも充分個性的だよと影で生徒にツッコまれてるとかいないとか。普段は校長室に引き篭もってて滅多なことじゃ外に出てきません。
▼職員一同
リリス(学食職員)
食堂の名物美人お姉さん。そりゃあもう女性の少ない学園なので昼休みに顔出してくれるリリスさんは皆のアイドル的存在。うっかりを装ってご飯を超大盛りにしてくれるところも食べ盛りの男子にとってはマジ女神。こんな良い女が何故どうしてサッちゃん先生の嫁なのか、そして何故ルーシーは母親に似なかったのかと学園内の男子は口を揃えているとかいないとか。
ミカエル【父】(事務職員)
朝一番に学園へやって来ては半裸で校庭をランニングするのが日課のむさ苦しい男。「俺様になんでも任せとけ!」が口癖で学園の様々な事柄を管理している地味に偉い人……なんだけど、そこに目を付けられて逆に良いように使われがちなのが玉にキズ。なかなか親バカなところもあり学園に通う息子たちの様子を常に気にかけている。
煙草屋(購買部の職員)
学園内で堂々と酒や煙草の販売をしている危ないお兄さん。噂では超過激なエロ本やエロDVDまで取り扱っているとか。ついでに裏庭にて怪しい植物を育てている姿もよく目撃されている。
アスタロト(管理作業員)
上下ジャージでもってくわえタバコで面倒くさそうに掃き掃除をしている姿がなかなか様になっているヤンパパ職員。暇な時はもっぱら購買部に居座って煙草屋と遊んでいるか奥さんに捕まってイチャイチャ攻撃を食らっている。此処でも奥さんには頭が上がらないようです。
▼その他
カオス(謎の男)
学園関係者じゃないのに学園内を毎日ウロウロしている謎の男。主に昼休み、学食に舌鼓を打っている姿をよく目撃されている。あと誰にも頼まれていないのに校庭をのんびり掃き掃除していることも。しかし学園関係者では決してない。誰かの保護者というわけでもない。本人に声をかけても「僕をどう思うかはキミ次第だよ」というなんだか面倒臭い答えしか返ってこない。
ライム(バアル先生のペット)
そのまんまバアル先生のペットなカラス。家で留守番が出来ない性格らしく毎日先生を追って中庭にやって来ては木の上に佇み学食までしっかり堪能して帰っていく。放っておけば害のない存在……と思いきや校長先生が大嫌いで顔を見かけるたびにクチバシで頭をド突き回しているとかいないとか。
世界設定:
殆ど謎。寝て起きたらみんな学生または教師になってましたなノリ。
「俺たちも数千年前は学生だったんだぜ」とレヴァイアが発言していることから登場人物たちの年齢は察するに元の設定そのまんま。ジブリールに至っては「数千年前からずっと女子高生やってまーす」なんて言ってる。
・生徒の人数はとても少ないので1学年1クラス編成と思われる。
・本編物語の記憶はみんな持ってるっぽい。
反逆戦争
天地創造から約20年後、好き勝手が過ぎた創造主に対しサタン(当時ルシファー)らが中心となって起こした大規模な戦争のこと。良くも悪くも歴史を大きく動かした出来事の一つ。
パパン
読者の皆さんが付けてくれたサタンの愛称。一応の補足ですが作中で彼をこう呼ぶ人は稀。
ピンク・ローズ・フィズ(Pink Rose Fizz)
ルシフェルが生まれて初めて飲んだ酒。「お酒を飲んでみたい」というルシフェルの要望に応えてバアルが振る舞ってくれたもの。ピンク色でシュワシュワしている可愛らしいカクテル。
二つの希望
創造主ですら意のままに出来ない「始まりと希望」「終わりと絶望」を指す言葉。創造の神が唯一この世界で恐れているもの。ルシフェル誕生以前は本当にサタンとレヴァイアの二強が世界の脅威であり希望でもあったことを示している。
宝石
神様とバアル様が好きで好きで堪らないキラキラ輝く希少な鉱物のこと。
神様はこれを好きなだけ創造できるけれどバアル様はそうはいかない。おかげでレヴァ君とサタンはたびたびバアルに宝石を貢がされている。
暴走
レヴァイアがよくやらかす行動。彼は「こんな世界、無くなってしまえ」と僅かでも破滅願望を抱いた瞬間に破壊神としての力を制御できなくなり敵味方の区別なく殺戮を行う暴走状態となる(それでも出している力は5割程度と思われる)。 レヴァ君はどんなに酷い暴走状態に陥ろうとジブリールとバアルの悪口だけは一度も言ったことがない。ただしバアルのスケベ具合には内心思うところがあったようで「この淫乱め!」と怒鳴ったことはある。もちろん後でこっぴどく叱られました。
殺戮行為の他、暴走状態となった彼は徹底的に暴言を吐くのも特徴。この時に吐く暴言は普段彼が胸の内に秘めている紛れも無い本音でもある。そうして非道の限りを尽くしながら彼は他者から嫌われようと努め、「滅ぼすべきか」「自我を抑えるべきか」の二択に揺れ動く。
100%の力を出し切らないのは、なんだかんだでこの世界を憎み切れない彼の優しさが原因。どれだけ暴れ狂い暴言を吐こうとレヴァイアを心底憎む存在が身内にほぼ皆無なことも大きい。
備考:
暴走によりレヴァイアが殺めてしまった悪魔の人数は計り知れない。だが誰一人として彼を責めるものはいない。それどころか「仕方のなかったこと」「旅立った悪魔たちは普段頼りきっているツケを己の命で払ったに過ぎません」「レヴァさん、どうか自分を責めないでください」と温かい言葉を送る。それはレヴァイアが人々の死を決して無駄にしない男であると心から信じているため。
ネタバレ要素を含む補足